「コンサルって、普段なにをしている人たちなんですか?」
コンサル活用の経験がない企業で事業を任されている方から、よくこんな質問をもらいます。
- 料金は高そう
- 何をお願いしていいか分からない
- 大企業の“絵に描いた戦略”しかやっていないイメージがある
一方で、現場ではこんな状況も起きているのではないでしょうか。
- 売上は維持できているが、伸びるイメージが持てない
- 社長や他部署との調整に追われ、「考える時間」が足りない
- マーケやDX、人材など専門性の高いテーマが増え、誰に相談すべきか迷う

本記事では、コンサルが本業で何をしているのかを現実的に分解しながら、
- 企業で発生しがちな「あるある課題」
- “スポット相談”という形で外部コンサルに頼ると、なぜ効率的に課題解決へ近づけるのか
- どんなポイントを押さえて使えば、ムダなく活用できるのか
を、事業担当者目線でお伝えします。
「いきなり何十~何百万円も払ってプロジェクトを頼む」のではなく、
まずは自分の時間と意思決定の質を守るための手段として、コンサルティングをどう使うかをイメージしてみてください。
第1章 コンサルティングは「意思決定の土台づくり」
1-1. コンサルは“戦略をしゃべる人”ではない
コンサルと聞くと、難しい横文字やフレームワークを振り回すイメージが先に立ちがちです。
ですが、現場でやっていることを分解していくと、実態はもっと泥臭く、実務的です。
一言でいうなら、「経営や事業の意思決定の土台を整える」こと。
そのために、いくつかの仕事を組み合わせています。
1-2. “生の情報”を集めるヒアリング
最初にやるのは、とてもシンプルです。ひたすら「話を聞く」こと。
- 社長:事業の方向性、これまでの意思決定の経緯、今抱えている不安
- 事業担当者・営業:顧客の反応、失注理由、現場のボトルネック
大事なのは、“キレイな説明”よりも“現場で実際に起きていること”を拾い上げ整理することです。

1-3. バラバラの情報を「論点」と「課題」に整理する
ヒアリングで集まる情報は、そのままだと断片の寄せ集めです。
そこでコンサルがやるのが、「論点」と「課題」に整理していく作業です。
たとえば、売上の話をしていたはずなのに、よく聞くと本質的な論点は「採用」と「育成」だったりします。
採用の相談をしていたのに、実は「評価の仕組み」と「役割分担」がボトルネックだったりもします。
この“論点のすり替わり”を見抜くために、
- 売上や利益の推移を簡単に絵・グラフにしてみる
- 顧客・商品・チャネルごとに分解してみる
- 図で関係性を書き出してみる
といった作業を行い、「どこを議論すべきか」を見える化していきます。
1-4. 打ち手を洗い出し、「何をやらないか」を決める
論点がはっきりしてくると、打ち手の案はたくさん出ます。
- Webを強化する
- 既存顧客向けの新サービスを作る
- 営業の動き方を変える
- 採用チャネルを増やす …など
多くの会社では、どれも「やったほうがいい」ように見えるはずです。
でも、全部を同時にやるのは現実的ではありません。
そこで、かかるコスト、期待できるインパクト、実現可能性などを並べて、
「今はこれはやらない」「まずはここから」という優先順位をつけていきます。
実はこの「やらないことを決める」部分こそ、コンサルの価値が出やすいところです。

1-5.意思決定者が “決めきる”支援を行う
最後に、決めるべきことを決めるために、意思決定者の支援を行います。
例えば、会議の設計とファシリテーションもその一つの手段でしょう。
- 誰が参加すべきか
- 何を決める場なのか
- どの順番で話すのか
- どこまではその場で決め、何を宿題にするのか
これを事前に決めたうえで、場合によって当日は進行役として議論を整理し、
「今日はここまで決める」というゴールまで持っていくことも。
つまり、
ヒアリング → 情報整理 → 打ち手の優先順位付け → 意思決定支援
この一連の流れを束ねて「意思決定の土台づくり」をするのが、コンサルの重要な役割と言えます。
第2章 会社で起きている“よくあるつまずき”
① 売上の伸び悩みの“場所”が分からない
企業経営の中で、こんな状況がよくあるかと思います。
- ここ数年、売上が横ばいか微減
- 現場は「頑張っている」と言うが、手応えがない
- 新規と既存、どこに力を入れるべきか自信が持てない
「売上が伸びない」という一言の裏側で、本当の原因はさまざまです。
- 新規の見込み顧客がそもそも足りない
- 既存顧客の離脱が増えている
- 単価が少しずつ落ちている
- 特定チャネル(紹介・展示会・Webなど)の成果が落ちている
どこでつまずいているのかが見えないまま、
「広告を増やす」「展示会を増やす」といった施策に走ると、
「やっている感」だけが増え、現場が疲弊していきます。

② 人が足りない・育たないまま、プレイングマネージャーが燃え尽きる
2つ目の“あるある”は、人の問題です。
- 欲しい人材に、そもそも応募が来ない
- 入社しても育成の仕組みがなく、ベテランに負担が集中する
- マネージャーは自分のプレーで手一杯で、部下に時間を使えない
「採用が難しい」「人が育たない」という一言でまとめられがちですが、
本当は「採用ターゲットの設計」「評価制度」「権限移譲」「業務の棚卸し」など、複数の論点が絡み合っていることが多いです。
ここを整理しないまま、求人広告を増やしたり、研修を単発で入れたりしても、根本的な変化にはなりにくいのが悩ましいところです。
③ 専門領域(DX・Web・採用など)の“良し悪し”を判断できない
ここ数年で増えたのが、専門領域の判断負荷です。
- Webマーケ会社から複数の提案書が来る
- システム会社からDXの提案が来る
- 採用支援会社から「母集団を増やす施策」を提案される
それぞれの資料はもっともらしく見えますが、
「本当に必要か?」「うちに合っているか?」「金額は妥当か?」を判断するための物差しが、社内にありません。
結果として、
- とりあえず良さそうなところに任せてみる
- もしくは怖いから何もしない
の二択になりやすく、「検討の質」が上がらないまま時間だけが過ぎていきます。
④ 事業担当者が“相談相手のいない中間管理職”になる
そして何より、事業担当者自身が「ひとりで抱える」状態になりやすいのも、あるある悩みです。
- 社長には、ある程度整理した案しか持っていきづらい
- メンバーには、あまり不安や迷いを見せたくない
- 同じ目線で事業の話ができる相手が社内にいない
その結果、重要な意思決定を、実質ひとりで引き受けることになりがちです。
「本当にこの方向でいいのか」「他の選択肢はないのか」を相談する相手がおらず、判断の重みだけが積み上がっていきます。

第3章 なぜ“スポットでも”コンサル活用が効率的なのか + 上手に使うコツ
3-1. 「考える時間」を一気に前倒しできる
事業担当者は、日々の案件・トラブル・社内調整に追われています。
本来必要な「考える時間」は、どうしても後ろに追いやられがちです。
コンサルとのスポット相談を入れてしまうと、その2時間は強制的に“思考のための時間”になります。
ヒアリングから整理まで、その場で一気に進むため、
本来自分で10〜20時間かけてやるはずだった作業が、短期間に圧縮されるイメージです。
3-2. 外れ施策を減らし、「やらないこと」が決まる
社内だけで考えていると、
- とりあえずやってみたが、そもそも優先順位の低い施策だった
- 社内のリソースでは回し切れず、途中で止まってしまった
- 顧客ニーズとずれていて、成果が出ないまま終わった
といった“外れ施策”がどうしても発生します。
スポット相談で事前に一緒に検討しておくことで、
明らかに外れそうな案を早い段階でふるい落としたり、
「まずは小さく試す」という形に落とし込んだりできるため、ムダ打ちを減らせます。

3-3. 社長・他部署との“合意形成コスト”が下がる
コンサルの名前を出すことが目的ではありませんが、
「外部のプロから見ても、この優先順位が妥当だ」という一言が、社内で効く場面は少なくありません。
- 感情論ではなく、事実と仮説に基づいた議論にしやすくなる
- “誰の意見が強いか”ではなく、“どの案の前提が妥当か”という会話になる
- 会議が「話しただけ」で終わらず、「今日はここまで決める」場になりやすい
結果として、事業担当者ひとりで社長や他部署を説得し続けるより、
短い時間で結論にたどり着けることが増えます。
3-4. 高コストなスキルを、“必要なときだけ”借りられる
戦略、マーケ、人事制度、DX…。
それぞれの領域のプロをフルタイムで採用すると、年間数百万円〜千万円単位の固定費になります。
多くの企業において、それをいくつも抱えるのは現実的ではありません。
だからこそ、必要なときに必要なだけ、外部からスキルを借りる。
スポット相談は、高いスキルを「時間単位」でレンタルするようなものだと考えるとイメージしやすいかもしれません。
3-5. うまく使うための“4つのコツ”
効率的である一方で、「期待したほどでもなかった」という声が出るケースには、一定のパターンがあります。
それを踏まえて、スポット相談をうまく使うためのコツを4つに絞っておきます。
① 相談のゴールを、一文で決めておく
- 「3つの案から、どれを優先するか決めたい」
- 「今の戦略が大きく外れていないかを確認したい」
のように、「終わったときに何が決まっていれば成功か」を一文で言えるようにしておくと、時間の密度が上がります。
② 完璧な資料はいらないが、“事実”は事前に渡す
売上推移、顧客のイメージ、主力商材の構成、社内人数など、
ラフなメモで構わないので、「現状の輪郭」が伝わる情報を事前に共有しておくと、当日を“聞き取りの場”で終わらせずに済みます。
③ 都合の悪い情報も、最初に出してしまう
赤字事業の存在、社長との認識ギャップ、組織の火種…。
触れにくいテーマほど、打ち手を考えるうえでは重要な前提です。
ここを伏せたまま相談しても、きれいごとの提案しか出てきません。
④ コンサルに“正解”を丸投げしない
コンサルの役割は、選択肢とそのメリット・デメリットを整理すること。
どの選択を取るかを決めるのは、最終的には社内の仕事です。
「最後に決めるのは自分たち」という前提を持っておけば、変に振り回されることも少なくなります。
(※「相性が合うかどうかを、まずスポットで試す」という考え方もここに含まれます)

まとめ:コンサル活用で意思決定を早める
このように、コンサルの仕事は、派手な戦略を語ることではなく、企業の意思決定の土台を整えること。
1つのテーマを数時間かけて一緒に解きほぐすだけでも、事業担当者の「考える時間」を前倒しし、外れ施策を減らし、社長や他部署との合意形成をスムーズにします。

スポットコンサルの価値は、フルタイムや本格的なプロジェクト型のコンサルティングでは活用しづらいスキルを
“必要なときだけ”借りることでもあります。
相談のゴールを一文で決め、最低限の事実情報を共有し、
都合の悪い情報も隠さずに伝え、「最後に決めるのは自分たち」という姿勢を持つことが前提ですが、
それさえ押さえておけば、スポット相談は、事業担当者ひとりではたどり着けなかった視点とスピードをもたらしてくれるはずです。
「大きなプロジェクトを頼むかどうか」を悩む前に、
まずは、今抱えているリアルなテーマを1つ選んで、外部のプロと真剣に対話してみる。
そのくらいの距離感から、コンサル活用を始めてみてはいかがでしょうか。
コンパスシェアなら、
こうしたコンサルのスキルを、「1テーマ×スポット相談」から試すことができます。
- 「今の方針が大きくズレていないか確認したい」
- 「社長に提案する前に、第三者の視点で整理したい」
- 「外部パートナーの提案が妥当かどうか、セカンドオピニオンが欲しい」
そんなテーマがひとつでもあれば、
この機会にぜひ、コンサルティングをミニマムで活用してみることを検討してみてください。
■活用に関する無料サポートMTGを開催しています

■そのほかの相談例をご確認いただけます


