本日は、経営や事業の意思決定を担われている方、新規事業開発を担うメンバーの方、そしてチームのマネジメントをされている方に向けて、実際の現場で役立つヒントをお届けします。
ビジネスにおける「整理」の重要性
日々の業務に追われ、どの仕事を優先し意思決定をすべきか迷うことはありませんか?緊急性の高い仕事に追われるうちに、重要な課題が後回しになり、結果的に全体のパフォーマンスが上がらないと感じることもあるのではないでしょうか。
このような状況を改善し、ビジネスの成果を上げるためには、まず「整理」が重要です。仕事の緊急度や重要度を見極め、優先順位を明確にすることで、限られたリソースを最適に配分し、最大の効果を引き出すことができます。
整理ができれば、目先の問題に振り回されることなく、長期的な視点から最適な意思決定が可能になります。この「整理」の考え方を深める際に役立つのが、医療現場で用いられる「トリアージ」という考え方です。
整理に役立つ医療現場の「トリアージ」とは?
「トリアージ」とは、災害や緊急事態の医療現場において、傷病者の病状や状況に合わせて治療や処置の優先順位付けを決めることを言います。
混乱を極めた災害現場では、限られたリソースの中で全ての傷病者にベストな医療処置を施すことは困難となります。そのため、優先する治療や搬送の順位を整理して決めることで、最も効果的かつ効率的に行動を取ることが求められます。
ビジネスでも、トリアージの概念を取り入れることで、膨大なタスクやプロジェクトを効率的に整理できます。緊急に見えるタスクが実は長期的に見てあまり重要でないこともありますし、逆に重要だが後回しにされがちな仕事が存在するかもしれません。
トリアージをビジネスに応用するためには、以下のステップが有効です。
タスクの「緊急度」と「重要度」を見極める
すべてのタスクには緊急度と重要度があります。緊急かつ重要なタスクは即対応が必要ですが、重要だが緊急でないものは計画的に処理すべきです。優先順位をつけることで、効果的に進行管理が可能となります。
リソースを最適に配分する
限られたリソース(時間、人員、予算)を有効に活用するために、最も重要なタスクに集中的にリソースを投資します。進捗を定期的に確認し、計画に遅れが出ていないかを見極めます。
長期的な視点で判断する
即時的な緊急対応だけでなく、長期的な成果を生むタスクにも注力することが重要です。戦略的計画に基づき、短期の成果にとらわれず、長期的な目標達成を見据えた行動を取ります。
タスクを見える化する
トリアージを取り入れることで、タスクが整理され、優先順位が明確になります。これにより、チームメンバーも自分の役割を認識しやすくなり、協力がスムーズになります。
おわりに
トリアージを活用することで、最も価値のあるタスクに集中し、リソースを効率的に配分できます。限られた時間とリソースを最大限に活用するためには、状況を「整理」し、優先順位を明確にして行動することが欠かせません。
もし日々の業務が肥大化し、経営や事業の方向性を描きづらくなっている場合、一度立ち止まって業務状況を「整理」する時間を設けませんか?
もし、これらの整理が難しいと感じる場合は、コンパスシェアのコンサルタントにご相談ください。
業務フロー分析のノウハウ、戦略づくりのフレームワークなど、経営・事業に関する豊富な知見に基づいて、貴社にカスタマイズされた整理のアドバイスを得ることができます。